2010年5月7日(金)開院予定 ケーズHAT神戸メディカルモール
(2012年)11月25日(日)、神戸マラソンが開催されました。運動は苦手だけれど観戦するのが好きな院長は、ランナーではなく救護スタッフとして参加しました。担当したのはゴール地点であるフィニッシュゲート横の救護所でした。運ばれてくるランナーは、足をつって歩けない筋肉の痙攣、息が苦しいのでパニック状態になりそのため浅く速い呼吸になることで余計に息が苦しくなる過呼吸、給水不足による脱水症状が大部分でした。
足の筋肉の痙攣は、酷使された筋肉が過度に伸ばされる時に生じやすく、電解質と栄養の補給を行いつつ、膝を立てて仰向けに横になり、筋肉を冷やさないようにタオルや毛布で保温することが効果的です。適度のマッサージも有効ですが、強く押したり揉んだりするのではなく、伸びた筋肉をほぐしながらゆっくり縮めてあげるようにします。
過呼吸は、体内の酸素は十分足りているため、呼吸状態をもとに戻すことで改善しますので、介助者が胸と背中をゆっくり押して離すを繰り返して呼吸を補助してあげることが効果的です。
脱水については、電解質を含んだ経口補水液の摂取をまず行いますが、腎臓病や糖尿病などの持病がある人、経口摂取ができないほど全身状態が悪い人は輸液などでの細かい電解質補正が必要になりますので、医療機関に搬送することになります。
フルマラソンを完走するとかなり足の趾(ゆび)が腫れます。タコ(胼胝)やウオノメ(鶏眼)が悪化したり、大勢の混雑した中を走るので練習とは違う部位に力が集中し、その部位に靴ずれ(表皮剥離)が生じたりし易くなります。爪が短いと爪が皮膚に喰い込んできますし、爪が長いと隣の趾の皮膚を傷つけてしまいます。汗をかいて足の皮膚がふやけていると、そういった外傷も深くなり易くなりますので、普段からのフットケアが大切です。胼胝や鶏眼、水虫(足白癬)、かかとのひび割れ(角化症)などがある人は早めに皮膚科で治療しておき、爪の正しい切り方を覚えておきましょう。
神戸新聞社「奥さま手帳」2011年2月号に爪のトラブルについて院長が執筆した記事があります。